学部・大学院

西洋史学専修

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西洋史学専修では、西欧・東欧・地中海地域からアメリカ合衆国にわたる諸社会の特質を、歴史的分析の手法を用いて学ぶとともに、自ら研究する力量を身につけることをめざします。西洋近代諸語の講読を通じて研究文献や史料の読解能力を養うとともに、古代・中世史の場合はギリシア語・ラテン語史料の読解力の養成に努めます。本専修ではビザンツ史研究の伝統があるのが大きな特徴といえます。しかしもちろん、これ以外の伝統的な西洋史諸分野での研究・教育にも力を入れています。

西洋史学専修は、文学研究科の改革により2001年度より新たに設けられました。文学研究科の中では歴史の浅い専修に属します。そのため当初は他専修に比してややこじんまりしていましたが、近年は院生も増え内部は活気にあふれています。2020年4月現在、西洋史研究室には、指導教員が3名、前期・後期博士課程の大学院生およびODが10名ほど在籍し、他大学出身の研究者を都市文化研究センターの研究員としてうけいれています。指導教員のうち、北村昌史教授はドイツ近現代史を、草生久嗣教授はビザンツ帝国史を、そして向井伸哉講師は中世フランス史研究を専攻しています。院生・OD・研究員の研究領域としては、教員と同じくビザンツ帝国史や近現代ドイツ史を研究している者から、現代アメリカ先住民史、中世イギリス史、中世イタリア史、近代イタリア史、近代フランス史まで多彩です。西洋史研究室は、おそらく文学研究科の中でももっとも多くの言葉が飛び交い、世界各地の多様な文化が出会う場といえるでしょう。

前期博士課程修了後は、多くの人が本研究科の後期博士課程に進学します。後期博士課程進学後は、海外の大学へ留学する人が少なくありません。これまでロシア、オーストリア、イタリア、ドイツなどに留学しています。

前期博士課程のカリキュラムは大きく時代順に構成されています。講義は古代史、中世史、近・現代史について広く学べるよう組んであります。演習では西欧諸国語による研究書講読や、ギリシア語・ラテン語の史料講読を通じて、テクストを正確に読解する力をつけます。さらに研究指導を通じて修士論文の作成をみっちり指導します。さらに教員と大学院生によるラテン語・ギリシア語の読書会が行われたり、修士論文の作成前には前期博士課程2年の院生だけでの自主ゼミなども行われたりしています。後期博士課程では、教員の個人指導の下に論文執筆や学会発表を行い、課程博士論文を完成することをめざします。後期博士課程の院生は、すでに多くの学会で発表しています。西洋史学専修は創設後20年近くを経て2名の課程博士と5名の論文博士を送り出しております。

各教員の研究分野に応じて日本国内のビザンツ史、中世史、ドイツ史関係の全国学会および地方研究会と深い関わりがあり、学生の皆さんの日本ビザンツ学会、西洋中世学会、ドイツ現代史研究会への積極的な参加を支援します。専修内の研究会・勉強会活動として文学研究科プロジェクト、ビザンツ研究連絡会、ドイツ語講読会、中世ラテン語古文書翻刻会などが開催されています。また将来、学内および国際的な連携とともに、独自の研究センターや雑誌を立ち上げるのが西洋史学専修の夢です。

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スタッフ

北村昌史 教授 近現代ヨーロッパ、とくにドイツの社会史。
草生久嗣 教授 ビザンツ帝国史、西洋中世宗教文化史
向井伸哉 講師 西洋中世史・フランス史