概要

研究科長・学部長挨拶

文学研究科長・文学部長  添田 晴雄

 みなさん、大阪市立大学大学院文学研究科・文学部のHPにようこそ。

 大阪市立大学はその起源を辿れば19世紀にまで遡る伝統ある大学です。私たちの文学部は戦後の1949年、まず法文学部として出発し、1953年に文学部として独立しました。同年には文学部の大学院である文学研究科も設置されています。以来、70年近くにわたり、人間や、人間が創り出した言語、文化、歴史、社会などを対象に、さまざまな学問分野から探究をつづけてきました。

 大阪市立大学と大阪府立大学は2022年4月に統合されて、大阪公立大学(仮称)となりますが、文学研究科・文学部については、教育カリキュラムや教員体制を2021年度の大阪市立大学大学院文学研究科・文学部からそのまま継承します。

 しかし、それは文学研究科・文学部が変化しないことを意味しません。私たちは伝統的な基礎学を大切にする一方、時代や社会の要請に応えるべく学際的、応用的な学問分野の開拓にも努めてきました。直近では、2019年度にそれまでの哲学歴史学科、人間行動学科、言語文化学科に加え、文化構想学科を開設しました。文学研究科でもこれと連動して、2020年度から哲学歴史学専攻、人間行動学専攻、言語文化学専攻、文化構想学専攻の4専攻を置き、基礎・応用両面にわたるより充実した教育・研究環境の整備を終えたところです。

 文学研究科・文学部では、予測不可能な時代、高度知識基盤社会、グローバル社会にあって、自分のよさや可能性を認識するとともに、あらゆる他者を価値ある存在として尊重し、多様な人々と協働しながら様々な社会的変化を乗り越え、豊かな人生を切り拓き、持続可能な社会の創り手となる人づくりをめざします。その意味で、実は、とても「実用的」な研究科・学部でもあります。

 本学の文学研究科・文学部のもうひとつの特徴は、少人数教育です。大学院生・学生と教員との距離がとても近いです。互いに時間と空間を共有しながら、さまざまな言語を学び、異なる地域の文化や過去の歴史と対話し、社会の構造を調べ、人間の行動を観察し、人間としての生き方や文化の豊かさの意味を考え、行動の指針を模索することになります。

 時間と空間を共有しながら、人の文(あや)について考える学問をみなさんと共に追究していくことを楽しみにしています。ぜひ、文学研究科・文学部におこしください。心よりお待ちしています。