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近世大坂〈史料と社会〉円座 吉野五運をめぐる全体史

 大阪市立大学文学研究科日本史学教室が所蔵する近世古文書「吉野五運文書」は、大坂の鰻谷で合薬屋(薬種を調合して小売する商人)を営んだ吉野五運に関する古文書です。吉野五運は、全国各地に取次所を設けて「人参三臓圓」を売り広めた有力商人で、狂言作者・浜松歌国や絵師・伊藤若冲を支えるなど、近世大坂を代表する文人としても知られています。この吉野五運に関する古文書として、東京大学史料編纂所所蔵『吉野五運店日記』などが現存しますが、市大文学研究科日本史学教室でも2016年に新出史料356点を古書店から購入し、それらの整理・分析を続けてきました。
 今回のシンポジウムでは、日本史学教室において調査・研究が進められている「吉野五運文書」の内容を紹介するとともに、大店・吉野五運の「家」のあり様や、近世大坂における調合薬種の流通・販売の構造から近世大坂の都市社会構造に迫ります。

日  時:2021年9月20日(月・休日) 13:30~17:00
開催方法:Zoomを用いたオンライン開催

報  告:塚田孝(大阪市立大学名誉教授)
     「吉野五運の家と都市社会」    
     渡辺祥子(都市・周縁〈史料と社会〉科研・研究補佐)
     「吉野五運の取引先の史料と社会」   

参加をご希望の方は、9月18日(土)までに以下の事務局メールアドレスへ参加をお申し込みください。シンポジウム前日にZoomのURLとレジュメをメールで送信いたします。
kinnseiosakakennkyuukai★gmail.com (★は@に変換してください)

主催:三都研究会〔科学研究費・基盤研究A「近世巨大都市・三都の複合的社会構造とその世界史的位置―〈史料と社会〉の視点から
   ―」〕/大阪市立大学大学院文学研究科日本史学教室(2021年度文学研究科プロジェクト推進研究「大学所蔵の歴史資料を基盤
   とした大阪の歴史・文化研究拠点構築」)
共催:近世大坂研究会
後援:大阪市立大学大学院文学研究科都市文化研究センター(UCRC)
連絡先:〒558-8585大阪市住吉区杉本3-3-138 大阪市立大学大学院文学研究科 齊藤紘子研究室