インフォメーション

野末紀之教授の著書が刊行されました。

Paterこのたび野末紀之教授(表現文化学専修所属)の著書『文体のポリティクス ウォルター・ペイターの闘争とその戦略』(論創社)が刊行されました。

本書は、19世紀後半のイギリスで多面的な執筆活動を行った作家ウォルター・ペイターの文学的実践を文体論の観点から考察しています。代表作『ルネサンス』(初版1873年)刊行後、ペイターは保守派からさまざまな批判を受けますが、それに呼応するかのように独自の文体観を展開し先鋭化していきます。本書は文体とそれに直結する問題をめぐるペイターの闘争をたどり、その戦略を明らかにします。ペイターの〈遅延の文体〉の特質を鮮明に浮かび上がらせつつ、文体をめぐる保守派との闘争の軌跡を明らかにする、優れた文学研究です。

詳細は出版社のHPをご覧ください。