私が研究代表者を務める日独国際共同研究プロジェクト「『住みごたえのある町』をつくる-大阪・ハンブルクにおける市民文化に基づくエリアマネジメント-」は、大阪市立大学都市問題研究プロジェクトとして平成21年6月に採択されました(研究助成期間は平成21年度~23年度の3ヶ年)。
このプロジェクトは、専門分野を異にしながらも都市文化や市区再生に関心を持つ日独双方の研究者が集い、大阪、ハンブルク両市を対象に、行政、地元企業・団体、住民など、地区に関わる様々なアクターが関与する文化活動を基礎に置いた具体的な「まちづくりモデル」を提案し、新たな都市居住の魅力を創出に寄与することを目的とするものです。
現地調査に際しては、大阪市立住まい情報センター、ハンブルク市都市更新・都市開発公社(steg)と連携しつつ、ともに典型的な商工住混合地区である西区九条地区(大阪)、St. Pauli地区(ハンブルク)を事例として、地区形成の歴史、港・町工場・商店街の活気、イベントの賑わいなど、有形・無形の地域資源や地区を基盤とする文化活動を文字や映像で記録していきます。
2010年3月には、一般市民の方を対象に公開フォーラム「映像でみるドイツ・ハンブルクの暮らし~大阪下町との意外な共通点とは?~」(共催・大阪市立住まいの情報センター)を開催し、九条、St. Pauliで撮影したビデオを上映しました。【St. Pauliで撮影したビデオはこちらのサイトで公開しています】。
2010年8月には、日独の研究スタッフが一堂に会して「イベント・下町・エリアマネジメント―大阪・ハンブルクの取組みから―」と題する第1回国際シンポジウム(共催・大阪市立住まいの情報センター)を、大阪市立住まいの情報センター・ホールで開催し、「市民文化にもとづくエリアマネジメントの可能性」に関する研究成果を報告し、総合的に討論を行いました。
2011年11月には、「 "Stadtteil mit Gemütlichkeit" zu gestalten-Area Management in Osaka und Hamburg」と題する第2回国際シンポジウムを、ハンブルク・ハーフェンシティ大学で開催しました。
2012年3月には、一般市民の方を対象に公開フォーラム「「住みごたえのある町」をつくる-映像で見るハンブルクのまちづくり-」(共催・大阪市立住まいの情報センター)を開催しました。