大阪市立大学大学院文学研究科・文学部は、大学における授業の雰囲気や学内の様子を、高校生をはじめ大阪市立大学に関心を持つ人々にひろく体験してもらうために、2008年度春季に引き続き、2008年秋季の「文学部を知りたい人のための市大授業」を開催しました(理学部の「数学や理科の好きな高校生のための市大授業」と同時開催です)。文学部の教員が自らの専門分野に関する講義を高校生向けに行いました。
日時 | 2008年11月30日(日曜日)
第1時限 午後1時00分−午後2時30分
第2時限 午後3時00分−午後4時30分 |
会場 | 大阪市立大学全学共通教育棟2階(8号館) |
対象 | 高校生、予備校生等 |
定員 | 各授業につき100名(文学部6科目) |
費用 | 無料 |
講義内容 | こちらをご覧ください。 |
申込方法(終了しました) | (1)個人で申し込まれる方は、こちらをご利用ください→申込用ページ (2)葉書でも申込できます:
〒558-8585大阪市住吉区杉本3丁目3−138文学部市大授業係宛
(3)高校等から一括で申し込まれる方は、こちらをご利用ください→申込用ページ
(受講希望者住所氏名、所属(高校名など)、学年、受講を希望する講義名を明記してください。) |
申込受付期間 | 2008年10月20日(月)から11月19日(水)午後5時 |
(*)理学部の「数学や理科の好きな高校生のための市大授業」については、こちらをご参照ください。
(*)文学部、理学部双方の授業を受講希望の方はそれぞれについて個別にお申し込み下さい。
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大阪市立大学文学部では、「高校生のための市大授業」を開催します。「大学ってどんなところだろう?」「文学部では何を学べるんだろう?」そんな思いのある人は是非いちど市大文学部を見に来てください。大学案内や受験情報だけではわからない「何か」がきっと体感できるはずです。
たとえば、いま進路に迷っているとしましょう。そのとき、君はすでに比喩的な思考をしているのです。「進路」も「迷う」も比喩です。もう少し言えば、メタファー(隠喩)です。「進路に迷う」とき、君は人生の道を歩む旅人となっているのです。旅人は、「立ち止まる」こともあれば、「倒れる」こともあります。一心に未来に向かって「突き進む」こともあれば、ときに自分の人生を「振り返る」こともあるでしょう。
君はすでにメタファー思考の達人です。比喩の力とは何かについて熱く語る90分に参加しませんか。ただ、これから先、もう後戻りはできないかもしれませんよ。
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美学は、人間の感性(感覚、感情、情緒など、理性や知性から一応画された働き)に関する反省をテーマとする西洋の哲学的学科の一つで、18世紀にその基盤が確立されました。感性に関わる価値的に顕著な現象としての自然や芸術の美に即して、その把握の仕組みや創出の次第を解明することが、感性の学としての美学の課題であると言えます。
今回は、美学の基盤を実質的に据えた18世紀ドイツの哲学者、I.カントによる、対象の美の判定の規定における普遍性と個別性の問題を取り上げて検討し、これを手引きとして近代芸術の本質についてお話ししたいと思います。その際、実例としてF.シューベルトの歌曲の実演を披露する予定です。
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超高齢社会の到来を控えて、高齢者に対する社会保障論議が喧しくなっています。かつて一定の年齢以上の人を表すものとして、「老人」という言葉がありました。「老人」から「高齢者」へ。この言葉の変化の背後には、こうした言葉で指示される人々への社会的イメージの変遷、そしてそれに伴う社会的処遇の変遷が示されています。
人は誰でも齢を重ねます。しかし、その齢を重ねた一定の集団にどのような社会的意味が与えられ、どのような処遇がなされるのかは、時代と社会によって異なります。私たち一人一人が「加齢」というものをどうとらえ、どう向き合うのかが問われている今、高齢者像の歴史的変容を共にたどりながら、その方向性を一緒に考えてみたいと思います。
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昨年10月から約半年間ロンドンに出張滞在していました。その時にいろいろな劇場に行き、いろいろな演劇を楽しんできましたので、まずその話をしたいと思います。ロンドンのウエスト・エンドと呼ばれる地域には、40もの劇場が集中していて、連日にぎわっています。たとえばそこで見た『39階段』(スコットランドの作家ジョン・バカンの小説をもとにしたもので、ヒッチコックの映画『39夜』にもなっています)は、最高に面白かったもののひとつです。バカンは、第一次世界大戦中の1917年に設立された「情報庁」の初代長官をつとめた政治家でもあり、第一次世界大戦が始まるというところでこのスパイ小説は終わっています。
小説も演劇も映画も劇場も、文学部で勉強する対象になりえます。文学や芸術(あるいはサブカルチャーも)を広く文化や歴史や理論と交差させることでスリリングな知的冒険が可能になることを、対象の周辺を「行ったり来たり」しながら考えてみましょう。
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大学の授業のなかでも、演習(ゼミ)や実習に比べて、講義と呼ばれる授業は退屈だといわれています。とくに私の講義では、教室のあちこちで居眠りする姿が見られます。昨年は「平和憲法」60年ということで、私が専門としているビザンツ帝国の戦争について講義しましたが、やはり学生諸君のなかには「先生には申し訳ないけど瞼が……」という人がかなりいました。
今日の市大授業では、昨年度の「西洋史通論」の講義「ビザンツ帝国の戦争」の第11回を紹介します。戦争に対する考え方が、ビザンツ帝国と西ヨーロッパの十字軍とではどう違ったのかという話です。皆さん、講義の退屈さを実感してください。この授業に耐えられたなら、大学での勉強は大丈夫、私が保証します。
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この講義のテーマは「困っている他者の声を聴く力」です。
私たちは、つい自分を基準にして、他人の「困った」行動に出会うと、迷惑な人だと決めつけてしまいがちです。発達障害のある人(子ども)たちは、「あたりまえ」のように暮らしている者からみれば、「困った」存在だと決めつけられがちです。「困った」人(子ども)こそ「困っている」のです。
発達障害の世界を中心に、他者の声を聴くこと、対話の世界と教育の意味を考えます。
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大阪市立大学が大好きで、文学部での学生生活を思いっきり楽しんでいる学生さんがたくさんいます。みんなキラキラ輝いています。大阪市立大学の文学部には、毎年入学直後に開催される新入生歓迎キャンプをはじめ、勉強のこと、卒論のこと、就職のこと、など、さまざまな機会で先輩が後輩を応援する企画がいっぱいあります。8月7日、8日に開催されるオープンキャンパスでも文学部の学生さんが、高校生のみなさんのために大活躍します。
11月30日の市大授業の「放課後」(午後4時30分〜午後5時)にも、文学部の学生さんが高校生のみなさんと直接語り合う、楽しい企画を準備しています。
市大授業の講義を聞いた後は、学生生活をエンジョイしている先輩と楽しく語り、未来の自分、大学生になった時の自分を想像してみませんか。
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