大学生 一般
「まちの記憶、まちの記録〜くらしから見る大阪の過去・現在・未来」
2019年度文学研究科プロジェクト「大坂の「記録」、大阪の「記憶」―土地の記録と土地の記憶に関する学際的研究―」の共同研究メンバーによるシンポジウム。大都市大阪を対象に、「記録」と「記憶」をキーワードとして検討を加えていきます。
※自由に参加できますが、ホストの指示に従っていただけない方は強制的に退出いただくことがございます。
趣旨
江戸時代には既に大都市であった大阪(大坂)。この街とその周辺を描いた絵入りの地誌としては早くは『摂津名所図会』『和泉名所図会』(共に寛政8年/1796)、『河内名所図会』(享和元年/1801)などがあります。カラー版の記録としては、たとえば二種の浮世絵版画シリーズ「浪花百景」があり、ここに描かれたイメージは、私たちにとって馴染みの深いものです。また大正後期から昭和初期、いわゆる大大阪時代には数多くの旅行案内書が刊行されており、その系譜は現代の観光ガイドにまで連なります。
一方、大阪の街が、時代の変化に伴って絶え間なくその姿を変えながら、今も私たちの生活の場として、あるいは生活の傍らにあることは言うまでもありません。たとえば近世以前からの歴史を踏まえての町の現在、既存の建造物が持つ記憶とそこで生まれる新たな試みを、注意深く観察することで私たちは発見することができます。
本シンポジウムでは、「記録」と「記憶」をキーワードとし、重層的かつ多角的に近世以来の巨大都市・大阪(大坂)の姿をトレースしていくこととします。
次第
- 12:30〜12:40 開会ご挨拶、趣旨説明
司会 大場茂明(文学研究科教授・地理学)
- 12:40〜12:55 天野景太(文学研究科准教授・文化資源学)
「デジタル今昔地図を用いたまち歩きの試み」
- 12:55〜13:10 嵜本圭子(文学研究科後期博士課程・文化資源学)
「レトロなまち中崎町に残る記憶とこれから」
- 13:10〜13:25 松井恵麻(文学研究科後期博士課程・地理学)
「「船の町」の記憶を掘り起こす-大阪市住之江区北加賀屋地域に着目して-」
- 13:25〜13:40 菅原真弓(文学研究科教授・文化資源学)
「長谷川貞信と「浪花百景」ー幕末明治大阪の「記録」」
- 13:40〜14:00 ディスカッション