2015年度の上方文化講座は『奥州安達原』に取り組みました。講座は8月25日(火)~27日(木)の3日間、例年通り本学学術情報総合センター10階大会議室を会場に行われました。
今年度から有料化されたにもかかわらず、昨年度を上回る受講申込が殺到、文楽への関心の高まりを実感させました。幸運にも抽選を通った市民受講生130名が醸すただならぬ熱気の中、本学学生30名も参加し、連日さまざまなアプローチによる講義が展開されました。
竹本津駒大夫、鶴澤清介、桐竹勘十郎の三師は見事な実演をご披露くださるとともに、予定時間を超過してまで熱いトークを繰り広げてくださいました。
授業内容は以下の通りです。
授業日程
○8月25日(火)
(1)文楽案内―浄瑠璃史と今日の文楽(久堀裕朗)
(2)『奥州安達原』解説(久堀裕朗)
(3)鬼女伝承の系譜(小林直樹)
(4)『奥州安達原』〔袖萩祭文の段〕講読①(久堀裕朗)
○8月26日(水)
(1)『奥州安達原』〔袖萩祭文の段〕講読②(久堀裕朗)
(2)近世上方語と浄瑠璃─写実と伝承─(丹羽哲也)
(3)『奥州安達原』──太夫・三味線の芸(竹本津駒大夫・鶴澤清介)
(4)『奥州安達原』──太夫・三味線・人形の芸
(竹本津駒大夫・鶴澤清介・桐竹勘十郎)
○8月27日(木)
(1)ブリテン諸島の鬼婆伝承―女神の末裔―(高島葉子)
(2)近世大坂の芝居町─天保改革の芸能興業統制─(塚田孝)
(3)桐竹勘十郎師に聞く──実演をまじえて(桐竹勘十郎)
(4)文楽の至芸──太夫・三味線・人形、三業一体の舞台
(竹本津駒大夫・鶴澤清介・桐竹勘十郎)