研究室紹介



長い歴史を有する日本語と

その言葉によって織りなされる古代以来の数多くの文学作品──前者を直接の研究対象とするのが国語学、後者とその周辺を扱うのが国文学、この双方を合わせて国語国文学教室は構成されています。大学によっては、両者を画然と区別している所もありますが、本学の場合は、国語学研究と国文学研究とが相互に密接に結びついた形で、豊かな研究成果を上げてきました。「国語国文学」と名乗るのは、日本語・日本文学を自己の属する文化と考える立場にたち、その責任と自覚の下に研究活動を行っているからです。


本コースの特色としては

文献学的・実証的な研究方法を重視していることがあげられます。そのためカリキュラムは、文献や資料の扱い、またその解釈など、基本的な学習に比重を置いたものになっています。学部2・3回生の間は、国語学・国文学の全領域について、まず基本的な素養をしっかりと身につけるために、全教員の授業を満遍なく受講することになります。4回生では、その中から自ずと絞られてきた各自の関心に従って、自分自身でテーマを設定し、それについて考えを深めながら、卒業論文をまとめていきます。その際には、専任教員の中で、当該分野に最も関わりの深い者が、主として指導にあたることになります。


さらに研究を深めたい人のためには

大学院が設けられています。2年間の前期博士課程と3年間の後期博士課程とを備えた本格的大学院で、関西でも屈指の歴史を誇り、これまでに多くの優秀な人材を学界に送り出してきました。本学卒業生ばかりでなく、他大学出身者や留学生も多く在籍し、互いに刺激し合いながら研鑽を積んでいます。前期博士課程の間は、全分野にわたって演習形式の授業を受講するとともに、修士論文作成のため、指導教員より研究指導を受けます。後期博士課程には論文指導の時間が設けられており、体系的な博士論文の完成を目指して、年々の研究成果を論文の形で積み重ねていきます。


授業の他にも

大学院生を中心とした各種の研究会が、卒業生・教員なども参加して活発に運営されています。また、学術雑誌『文学史研究』を発行して、院生などの研究発表の場としています。