2015年春 市大授業プログラムより
第1時限 午後1時〜午後2時10分
奥野 久美子 准教授(国語国文学)「『羅生門』~教科書を、うたがえ。~」
自分の常識を疑うところから、学問は始まります。高校の教科書で必ず読むはずの芥川龍之介「羅生門」。まずはこの有名な本文が、本当に芥川の書いたとおりの「羅生門」なのか、疑ってみましょう。講義では、市大と芥川龍之介の意外な関係からはじめ、「羅生門」を題材に大学での文学研究についてお話ししました。
三上 雅子 教授(表現文化学)「映画に描かれた大阪 ――映像が作りだす都市のイメージ――」
この講義では映画やTVドラマなどに表れた「大阪像」という主題を取り上げ、映像によって作り出される都市イメージを考察しました。今日の「大阪像」に見られるお笑い・庶民の町というイメージがいつ頃誕生したのか、またなぜそのようなイメージが定着していったのかを映像を交えながら論じました。
多和田 裕司 教授(アジア都市文化学)「サッカーW杯を通して考える現代世界:世界を知るための文化人類学入門」
サッカーのW杯は、グローバル化、ナショナリズム、移民と国家の関係、メディアによる「文化」の表象など、現代世界を考えるうえでとても重要な手がかりにあふれています。この講義ではW杯を具体例に、文化人類学の立場から「私たちが暮らす世界」と「世界にたいする理解の仕方」についてお話ししました。
第2時限 午後2時40分〜午後4時
文学部学生とのフリートーク!!
文学部での学生生活を思いっきり楽しんでいる学生さんたちが駆けつけてくれて、参加者のみなさんと一緒に市大授業の内容をふり返ったり、受験勉強や大学での勉強、クラブ活動、就職など、気になることについて相談に乗ったり、最新情報を伝えたりしてくれました。今回は100人を超える参加があり、会場を増設するほどの盛況でした。学生さんの話に熱心に聞き入る高校生のみなさんの表情や、時おり大きく盛り上がる場面、最後はオープンキャンパスでの再会を願いながら見送る学生さんと、満足そうに帰っていかれる参加者のみなさんの姿が見られ、大阪市大文学部への関心の高さを垣間見ることができました。