独自の表現手段を開拓するアーティストと共に地域の人々との関わりをつくりながら、日常のなかに創造の現場を生み出しているブレーカープロジェクト。アーティストと地域住民が出会い共創する場として、空きスペースを活用した創造活動拠点がつくられている。2015年3月末に閉校となった元小学校を活用し、地域に開かれた作業場をつくるプロセスを通して、アートと地域をつなぐ手法を学び、両者の有効な関係性のあり方を考える。
きむらとしろうじんじん
1967年新潟県生まれ、京都府在住。京都市立芸術大学大学院美術研究科で陶芸を学ぶ。
1995年より、大小 2 台のリヤカーに、陶芸窯・素焼きのお茶碗・うわぐすりなどの陶芸道具一式と、お抹茶セット一式を積んでまち の様々な場所にあらわれる移動式カフェ ー旅回りのお茶会「野点 ( のだて ) —焼立器飲茶美味窯付移動車」を全国各地で開催している。2008年には、参加者がオリジナルの屋台を制作し、各々の「魅力の予感」をまちの路上に持ち出す「野点2008 +妄想屋台祭り 」 を水戸芸術館主催で水戸市内各所で開催 。また、2010〜2013年度には東京アートポイント計画の一環として、一般社団法人「谷中のおかって」とともに東京都台東区谷中界隈を舞台にこども創作 教室「ぐるぐるミックス」の立ち上げに関わる。
松尾真由子(まつおまゆこ)
Breaker Project 事務局長。1981年大阪府生まれ。出産・子育てを機に、共同自主保育「ジャングルようちえん」(大阪市・長居)に出会い、約6年間活動に参加。2008年、文化芸術活動のつなぎ手になりたいという思いから、参加者やサポートスタッフとして関わっていたBreaker Projectに事務局として勤務、2011年より事務局長を務める。2009年、水都大阪2009にて藤浩志「かえるシステム」サブディレクター兼任。
2003年より大阪市の文化事業としてスタート。芸術と社会をつないでいくことを目的とし、表現者と鑑賞者双方にとって有効な創造活動の現場をまちの中に開拓していく地域密着型アートプロジェクト。芸術表現活動を私たちの生活に取り戻すことで、芸術・文化の裾野の拡大を図ると同時に、市民一人ひとりが多様な価値観を獲得し、それぞれの想像力、創造力を育み、成熟した市民社会が形成されていくことをめざしています。浪速区・新世界からスタートしたプロジェクトは少しずつネットワークを拡げ、現在は西成区山王.・今宮地域周辺を拠点に活動中。http://breakerproject.net/