プロジェクト実践

プロジェクト実践E

『釜ヶ崎オ!ペラ』

アーティスト
ストリートワイズ・オペラほか
講師
上田假奈代
ゲスト講師
マット・ピーコックほか
連絡先
NPOこえとことばとこころの部屋(ココルーム)
実施時期
2014年11月〜2015年2月にかけて【全10回】

寄せ場(日雇い労働市場)・釜ヶ崎も変化し、高齢者が多く暮らしている。このまちで活動するココルームはカフェや釜ヶ崎芸術大学などによって、まちの人々とさまざまな人々とのであいをつむぎ、表現と学び合いの場をつくっている。本プログラムでは、ホームレスの人々とオペラを通じて活動するストリートワイズ・オペラを英国から招き、「釜ヶ崎オ!ペラ」を制作する。人生のひきうけ方を他者と関わりながらみいだしていくなかで、アートマネジメントの果たせる役割を考え、その多様性に気づき、手法を学ぶ。

 Streetwise Opera  Streetwise Opera

Streetwise Opera|ストリートワイズ・オペラ
オペラや音楽を体験することにより、ホームレスの人々が前向きに社会と関わりを持てるようになれる機会を提供している英国のアート団体。ホームレス支援者やプロの音楽家との協働し、英国各地でホームレスの人々を対象とした音楽ワークショップを定期的に実施するほか、ホームレスの人々とプロの音楽家のコラボレーションにより大規模な作品の制作を行っている。さらに、イングリッシュ・ナショナル・オペラやスティッシュ・オペラほか芸術団体を対象にしたトレーニングも展開し、社会的弱者である人々を対象にした参加型の音楽ワークショップを運営できるリーダーの育成も行っている。一般の人々のホームレスに対するイメージをポジティブに変えていくことにも大いに貢献しており、2002年の設立以降、その取組みはメディアでも数多く取り上げられ、英国内外で高い評価を受けている。2012年にはロンドン五輪に合わせて開催された大規模な文化プログラム「ロンドン2012フェスティバル」の一環として、ロイヤル・オペラ・ハウスで総勢200名の英国内外のホームレスの人々が参加する作品を上演し大きな話題を呼んだ。
http://www.streetwiseopera.org

上田假奈代

上田假奈代|うえだかなよ
1969年生まれ。3歳より詩作、17歳から朗読をはじめる。92年から障がいをもつ人や子どもなど、さまざまな人を対象にの詩のワークショップを行う。01年「詩業家宣言」し全国で活動をつづける。03年ココルームをたちあげ、「表現と自立と仕事と社会」をテーマに社会的な問題にも取り組む。大阪・釜ヶ崎でココルームカフェを営む。NPO法人こえとことばとこころの部屋(ココルーム)代表 大阪市立大学都市研究プラザ研究員。

 マット・ピーコック

マット・ピーコック MBE
ストリートワイズ・オペラ チーフ・エグゼクティブ
ホームレス支援の仕事や、オペラの批評家としての活動を経て、2002年にストリートワイズ・オペラを設立。2004年から2005年まで、クロア・リーダーシップ・プログラムに参加。現在、アートと社会をつなぐ非営利団体、ピープル・ユナイテッドの理事を務めるほか、ロイヤル・オペラ・ハウスの教育部門の委員会にも参加。ゴードン・ブラウン元英首相の著書「ブリテンズ エブリデイ ヒーローズ」の中で、英国で活躍する社会起業家30名の中の一人として紹介されたほか、2011年には大英勲章MBEを授与。2013年にはイブニング・スタンダード紙が掲げる「ロンドンで最も影響力のある1000人」の一人として選ばれた。

NPOこえとことばとこころの部屋(ココルーム)
2003年大阪市新世界アーツパーク事業へ参画し設立。地域や社会の問題にアートがどのように関われるか、「表現」を通じて社会と接続する地平をさぐる。2008年、拠点を西成区釜ヶ崎の商店街に移し「インフォショップ・カフェココルーム」をオープン。2009年6月には向かいに「カマン!メディアセンター」を開く。さまざまな分野と連携し、地域の中でであいとであいなおしの場をひらく。2011年から二年間支援付き集合住宅の管理業務に取り組むなど、分野を選ばず地域の喫緊の課題に向き合う中に、あらゆる人がいきいきと存在するための「表現」が大切な役割を果たすと確信している。 2012年から「釜ヶ崎芸術大学」を開校。
http://www.cocoroom.org