病院を一つのコミュニティと捉え、患者やその家族そして病院の全セクターを対象に取り組まれるアートプロジェクト。医療の質と安全を向上させるアートとデザインの役割について理論と実戦から考察する。
山口(中上)悦子(やまぐちえつこ)
大阪市立大学医学部附属病院・医療安全管理部・副部長(専任安全管理者)、同院医療の改善活動運営会議・議長。同医学研究科医療安全管理学・准教授。
2000年より、院内のアートプロジェクトに取り組む。アート活動の導入をTQM(Total Quality Management)/医療の改善活動の一環と位置付け、医療の質・安全の向上における芸術の可能性を探索すべく、病院組織の学習と発達を研究テーマにアクションリサーチを展開している。
森合音(もりあいね)
四国こどもとおとなの医療センターホスピタルアートディレクター・写真家、NPOアーツプロジェクト副代表理事。2009年、独立行政法人国立病院機構香川小児病院での壁画制作をきっかけにアートディレクター(非常勤職員)として同病院勤務。四国こどもとおとなの医療センター建設時、メインアートディレクターとしてアートプロジェクトに関わる。