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平成26年春の文学部市大授業を4月29日(火・祝)に開催しました

2014年春 市大授業プログラム

第1時限 午後1時~午後2時10分

大黒 俊二 徹 教授 「環境から見た世界史-コロンブスの交換/不等価交換-」

 歴史とは通常人間が作るものと考えられています。教科書や年表に現れる人名や事件はすべて人の働きに関わるものです。しかし20世紀後半、地球環境問題が深刻化するにつれて、歴史のもう一人の主役として環境が強く意識されるようになってきています。かつて人間が征服する対象と考えられていた環境が、人間を制約しあるいは人間と協働して歴史を作り上げていく存在であると意識されるようになっているのです。こうした動きのなかから「環境史」という新しい研究分野が生まれました。講義では「コロンブスの交換/不等価交換」―新旧両大陸間での動植物、病原菌の移動が環境にもたらした影響―という例をもとに環境史の一端を紹介しました。 01 02

山﨑 孝史 教授  「日本の境界を考える-国内野外調査から見える異国」

大学の地理学は、高校で学ぶ地理とは異なり、野外調査の学問と言われます。大学で地理学を学ぶには、机の上で本を読むだけでなく、研究対象地域に出かけて、そこで事物を観察し、人々から情報を03得ることが必要になります。地理学の専攻生は授業や卒論作成のために野外調査を行います。それは普通国内で行われるのですが、私は学生を日本という国が少し違って見えるような場所に敢えて連れて行きます。一つは「韓流のメッカ」と言われるようになった東京都新宿区の大久保という場所です。もう一つは米軍嘉手納基地のゲート前にある沖縄県沖縄市のコザという場所です。この二つの場所から日本の境界、つまり広い意味での国境がどのように見えるのか、日本について何がわかるのか、学生たちの調査経験を交えてお話しをしました。

張 新民 教授  「カンフー映画の世界へ」

????????????????????????????????????中国映画といえば、日本人が、まず頭に浮かべるのは、ブルース・リーやジャッキー・チェンのカンフー映画でしょう。彼らを代表とするカンフー映画は、中国の武侠映画から派生した映画のジャンルで、武侠映画とは、大まかにいえば、武術にすぐれた任侠を重んじる英雄豪傑を描く映画です。武侠映画の歴史は長く、上海で1920年代には既に作られ、その後、香港、台湾でも製作されています。『グリーン・デスティニー』(原題:臥虎蔵龍、2001年第73回アカデミー賞外国映画賞受賞)以降、武侠映画は非中華圏でもよく知られるようになっています。この講義では、中国の武侠文化を切り口に、カンフー映画・武侠映画の世界観や武芸観を概説しました。

第2時限 午後2時40分~午後4時

文学部学生とのフリートーク!!

 文学部での学生生活を思いっきり楽しんでいる学生さん達がたくさん駆けつけてくれて、受験勉強や大学での勉強、クラブ活動、就職などについて、相談に乗ったり、最新情報を参加者のみなさんに伝えてくれたりしてくれました。当日飛び入りで参加された高校生・父兄のみなさんも多く、大阪市大文学部に期待されていることをうかがう貴重な機会ともなりました。

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