文学部を知りたい人のための市大授業
―ひらけゆく世界 みえてくる人間―


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文学部 市大授業(平成21年10月12日実施)の様子



大阪市立大学大学院文学研究科・文学部は、大学における授業の雰囲気や学内の様子を、高校生をはじめ大阪市立大学に関心を持つ人々にひろく体験してもらうために、平成21年10月12日(祝)に、秋季の「文学部を知りたい人のための市大授業」を開催しました(理学部の「数学や理科の好きな高校生のための市大授業」と同時開催)。当日は、文学研究科長自らが高校生のみなさんを歓迎いたしました。

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第1時限 午後1時00分〜午後2時30分

◆神竹 道士 教授  講義タイトル:ことばの正しさとは何か?



母語についていえば誰でも、あることばや表現が正しいか正しくないかは、ほとんど感覚的に自分の判断で分かるものである。例えば、ひらがな、カタカナ、漢字の綴りについては、受講生の皆さんなら誰でも正誤の判断は容易につくはずである。なぜなら、学校の国語の授業で習っているからである。しかし、「ら抜き」ことばのように、本来文法上は正しくないが、実際みんなが普通に使っている、決して間違いであると言い切れないような表現が少なからずあるのも事実である。本講義では、ことばの正しさ、あるいは正しいことばとは一体何かということについて、主にドイツ語と英語そして日本語を例に、解き明かしてみたいと思います。

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◆早瀬 晋三 教授  講義タイトル:香料諸島の歴史 −海域世界から考える−

香料諸島(モルッカ諸島)の名前は知っていても、どこにあって、どのような人びとが暮らし、16世紀にヨーロッパ人が香料(丁字、ナツメグなど)を求めてやってきたとき、どのように対応したかを知っている人は少ない。香料諸島のように海域に暮らす人びとは、陸域に暮らす人びとと発想が違う。欲しいものは自給するよりは、他所から持ってくるか、持ってこられなければ自分たちが移動することを考える流動性の激しい人びとである。温帯の陸域定着農耕民の成人男性エリート中心の近代から、流動性の激しい現代に移ったいま、海域世界から現代を考える知を学ぶ。参考文献:早瀬晋三『歴史空間としての海域を歩く』

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◆伊藤 正人 教授  講義タイトル:心理学とはどういう学問か?

人はなぜ自転車を路上に放置してしまうのか、なぜダイエットに失敗してしまうのか、なぜギャンブルは止められないのか、なぜ高価なブランド品を買い求めるのか、なぜのどが渇くと自動販売機の飲料を買ってしまうのか、雑踏のなかからどのようにて知人をさがすのか、こうした日常生活に見られるありふれた出来事は心理学と密接な関係がある。心理学がこうした出来事をどのように扱い、どのように説明するのかを現代心理学の最新の研究成果をもとに紹介したい。現代心理学は、科学的方法を用い、客観的に検証可能なものを研究対象としている、物理学や生物学などと同様な科学の一分野なのである。

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第2時限 午後2時40分〜午後4時10分

◆文学部学生とのフリートーキング

講義を聴いたあと、高校生の皆さんは、先輩と楽しく語り、未来の自分に思いをはせました。


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