2014年度の上方文化講座は、『本朝廿四孝』「十種香・奥庭狐火の段」に取り組みました。講座は8月27日(水)~29日(金)の3日間、例年通り本学学術情報総合センター10階大会議室を会場に行われました。
講座には仙台から福岡まで全国各地から集った市民受講生と本学学生150名が参加。今回から前方に学生席が設置されましたが、市民の熱気に押される格好で学生の学習意欲もいやが上にも向上したようです。また恒例の実演では、竹本津駒大夫、鶴澤清介、桐竹勘十郎の三師が、狭く条件の悪い舞台をものともせず、大変な熱演を披露してくださいました。
授業内容は以下の通りです。
授業日程
○8月27日(水)
(1)近松半二の浄瑠璃(久堀裕朗)
(2)『本朝廿四孝』解説(久堀裕朗)
(3)狐火伝承と諏訪の神(小林直樹)
(4)「孝」か「不孝」か― 二十四孝の系譜 ―(村田正博)
○8月28日(木)
(1)『本朝廿四孝』〔十種香・奥庭狐火の段〕講読(久堀裕朗)
(2)近世大坂の芝居町─宮地芝居と説教讃語─(塚田孝)
(3)『本朝廿四孝』──太夫・三味線の芸(竹本津駒大夫・鶴澤清介)
(4)『本朝廿四孝』──太夫・三味線・人形の芸(竹本津駒大夫・鶴澤清介・桐竹勘十郎)
○8月29日(金)
(1)文楽のオーディオ/ヴィジュアル─「見ること」と「聞くこと」のあいだで─(海老根剛)
(2)本朝廿四孝と中国演劇─その後の孝子・董永─(松浦恆雄)
(3)桐竹勘十郎師に聞く──実演をまじえて(桐竹勘十郎)
(4)文楽の至芸──太夫・三味線・人形、三業一体の舞台(竹本津駒大夫・鶴澤清介・桐竹勘十郎)