都市空間論と都市社会地理学(九州大学_水内)

      

レポート課題

 授業では,同心円状の都市の空間構造のなかで,都心部をとりまく,遷移地帯,インナーリング,インナーシティの形成過程にずっと注目してきた。27日の巡検でもそうした地区の現状を見てきたが,共通する点は間違いなく住環境の相対的劣悪さにあろう。そのためにいくつかのプロジェクトが集中的に行われていることも実感されたと思う。景観的な歴史的な推移についてはある程度巡検を通じて理解できた部分もあろうが,その中身,コミュニティの内容については,活字資料や写真,先行研究などで学ぶ必要があろう。最低限のことについては教科書の『経済・社会の地理学』の第10章を参照してほしい。
 今回のフィールドは,前回のフィールドの現代の地図1と同様の歴史的経緯を持つ,現代の地図2の範囲とする。明治33年,大正15年,昭和11年の地形図で,市街地の発展の見られた地域を選び出し,その地区の現状をレポートしてほしい。レポートには,前回の巡検地との比較の視座も必ず入れること。
 字数は,3000字以上4000字までとする。直感は大事にしてほしいが,それが皮相な印象記ではなく,地域の歴史的系譜が,地域の慣性が,現在の街にどのようにきざみこまれているのか,垣間見えるのか,あるいは消去されてしまっているのか,少しは学術的に,この地域の現実を直視したレポートの仕上がりを期待する。住吉,春義,清川(新柳町),蓑島の各地区の現状と,前回巡検地との比較を含めた,今回の巡検地の現状をまとめること。


提出方法:メールで下記のアドレスに送ることを原則とします。デジタルカメラで撮影した写真の添付も可能です。ただし5枚までにしてください。メールがどうしても不可能な場合には、下記のファックス電話まで送信してください。メールでは必ず、送信時の題目(subject)に、「九大レポート本間基夫」と入れてください。本間基夫のところは、もちろん提出者のあなたの名前となります。

提出先
mizuuchi@lit.osaka-cu.ac.jp の私のアドレスです。受領の返信はします。受領の返信が2日以上経っても来ない場合には,もう一度メールでしてくださいファックスは、水内研究室06-6605-2406です。

提出期限:1月30日夜23時とします。期日時間までに必ず送信してください。それ以後の受領は認めません。

くれぐれも事故のないように気をつけてください。


下記の図を白黒印刷する場合には,プリンターのプロパティを,「きれいに」とか
「精細」モードを使用すると,かなり鮮明に印刷されます。

      

明治33年地形図

大正15年地形図

昭和11年地形図


現代の地図1(千代,大浜,聖福寺付近,堅粕)

現代の地図2(住吉,春吉,蓑島,清川(柳町))



もどる