野村 親義
略歴
- 1971年5月5日 北海道札幌市に生まれる
- 1995年3月 東京大学農学部農業経済学科卒業
- 1997年3月 東京大学大学院農学生命科学研究科農業・資源経済学専攻修士課程修了
- 2002年3月 東京大学大学院農学生命科学研究科農業・資源経済学専攻博士課程単位取得退学
- 2002年4月 神奈川大学経済学部専任講師
- 2005年4月 神奈川大学経済学部助教授
- 2005年7月 博士(農学)学位授与(東京大学)
- 2007年4月 神奈川大学経済学部准教授
- 2009年4月 大阪市立大学大学院文学研究科准教授
学会活動
日本南アジア学会
近年の主要業績
- 「植民地期インドにおける業界特殊的技術教育機関の形成とその特徴―タタ鉄鋼所を舞台にー」『紀要』 東京大学東洋文化研究所、第146冊、203頁―251頁、2004年 12月
- “Corporate Organization Matters: a case study of the Tata Iron and Steel Company in India under colonial regime in the 1900s-1920s”、東京大学 博士学位論文、II@+p.292、2005年 7月
- “Corporate Organization of Indian Business Enterprises During the British Colonial Period”、Japanese Journal of South Asian Studies、 vol.17 ,pp43-74、2005年 12月
“Change in Sources of Industrial Financing due to Volatility in Stock Exchanges in Colonial India”、 Kanagawa University Economic Association、Discussion Paper #2008-1, pp.1-77 、2008年5月
- “Origin of Controlling Power of Managing Agents over Modern Industrial Enterprise in Colonial India”、Kanagawa University Economic Association 、Discussion Paper #2008-2, pp.1-64、2008年5月
- “What Hampered Export Oriented Growth of Industrial Enterprise in Colonial India?: influence of British Standard Specification on the Tata Iron and Steel Company's stagnated growth in the 1930s”、Kanagawa University Economic Association 、Discussion Paper #2008-3,pp.1-70、2008年5月
近現代インド研究への誘い
昨今のグローバル化の影響下、これまで東南アジアから東のアジア世界に重点を置いていた日本人のアジアに対する関心が、インドにも射程を広げてきています。その結果、ここ数年、経済・ファッション・映画など、インドの多様な側面に焦点を当てた報道が急速に増えてきました。一方で、こうした報道は、極端にいえば、インドといえばお釈迦様の故郷、という認識がほぼ唯一といってしまえるくらいお粗末であったそれまでの日本人のインド認識を、少しずつバランスがとれたものに修正しつつあるように思います。他方で、しかしながら、インドに関する近年の報道は、インドの一部、特に経済的に日が当たる側面のみに焦点をあて、経済的に影の部分や政治、宗教、カーストなど、インドを考える際に念頭に置かなければならない重要な諸問題に焦点を当てた報道が少ないように思います。そしてこうした偏ったインドに対する報道は、2008年のムンバイでのテロや2009年の国民会議派の勝利など、インド人にとって極めて重要な出来事の原因や意義に対し、バランスの取れた認識がなされにくい、という事態を生みだす一因となっているように思います。
バランスが取れたインド認識を構築する一つの手段として、インドの歴史研究があります。ほかの国・地域と同様現在インドで生ずる多くの出来事は過去の出来事と分かちがたくつながっていますし、法律学・政治学・経済学・地理学・人類学のような特定の方法論に強く依拠しない歴史研究は、インドで生じた古今の出来事を、時間の連続性を担保しながら学際的に学ぶ機会を提供してくれます。
また、他の学問同様、インド史研究は国際的に極めて厳しい国際競争を行っているため、インド史研究に従事する研究者は、研究遂行上、否応なく、国際競争の荒波に巻き込まれることとなります。このことは、研究者の研究の質を高めるのみならず、研究者の研究以外の生活を豊かにする機会も提供してくれるものと思います。