井上 徹
略歴
- 1954年2月7日 岐阜県に生まれる
- 1980年3月 名古屋大学大学院文学研究科博士課程前期課程修了
- 1983年9月 中華人民共和国南京大学歴史系留学
- 1986年3月 名古屋大学大学院文学研究科博士課程後期課程単位取得退学
- 1988年10月 弘前大学人文学部専任講師
- 1990年1月 弘前大学人文学部助教授
- 1996年4月 東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所共同研究員(現在に至る)
- 1998年7月 弘前大学人文学部教授
- 1998年11月 博士(歴史学)学位取得(名古屋大学)
- 2001年4月 大阪市立大学大学院文学研究科教授
学会活動
東洋史研究会、名古屋大学東洋史研究会、史学研究会、東北中国学会、東北史学会、史学
会、中国社会文化学会、東方学会、社団法人中国研究所などの会員
海外における研究調査
「現代化のなかの中国東北部の変動課程」、1998年9月〜10月、2000年2月
〜3月、中華人民共和国哈爾濱師範大学との共同調査、調査地は阿城市交界鎮
南開大学歴史系客員教授(2004年)、ミネソタ大学歴史学部、マカラスター・カレッ
ジで講演(2005年)、浙江大学古籍研究所、上海社会科学院、中山大学で開催されたシンポジウム及び講演会に参加(2006年)ミネソタ大学を訪問
し、共同研究の打合せ、安徽大学徽学研究所で報告、徽州地区を調査(2007年)。
研究テーマ
中国の家族と宗族の歴史(明清時代を中心として)
中国近世の地域社会構造の変動(関連するテーマは都市、民族、宗教、知識人)
主要業績
- 【著書】
- 『中国の宗族と国家の礼制−宗法主義の視点からの分析−』研文出版,2000年
- 井上徹・塚田孝共編『東アジア近世都市における社会的結合―諸身分・諸階層の存在形態』清文堂出版,2004年
- 井上徹・遠藤隆俊共編『宋―明宗族の研究』汲古書院、2005年
- 井上 徹・楊振紅共編『中日学者論中国古代城市社会』三秦出版社、2007年
- 井上 徹編『文化資源としての宗族―中国の系譜と伝説』大阪市立大学大学院文学研究科東洋史研究室、2007年
- 平成16年度〜平成18年度科学研究費補助金研究成果報告書『明清時代の広東珠江デルタにおける儒教化の潮流と宗族』大阪市立大
学大学院文学研究科東洋史研究室、2007年
- 井上 徹著・銭杭訳『中国的宗族与国家礼制』上海書店出版社、2008年6月
- 【論文】
- 「明末清初、広東珠江右岸デルタにおける社賊・土賊の蜂起」『史林』第65巻第5号,1982年
- 「黄佐『泰泉郷礼』の世界−郷約保甲制に関連して」『東洋学報』第67巻第3・4号,1986年
- 「宋代以降における宗族の特質の再検討−仁井田陞の同族「共同体」論をめぐって」『名古屋大学東洋史研究報告』12,1987年
- 「宗族の形成とその構造−明清時代の珠江デルタを対象として−」『史林』第72巻第5号,1987年
- 「日本史学界有関清末民初広東地区農民闘争與郷村社会研究的再検討」(中文)『清代区域社会経済研究』上冊,中華書局,1992
年
- 「祖先祭祀と家廟−明朝の対応−」『文経論叢』第30巻第3号,1995年
- 「日本学会関于明清時代宗族問題的研究」(中文) 『地域社会與伝統中国』,西北大学出版会,1995年
- 「清朝と宗法主義」『史学雑誌』第106編第8号,1997年
- 「宗族普及の一側面−江蘇洞庭東山を対象として」『中国−社会と文化』第13号,1998年
- 「宋元以降における宗族の意義」『歴史評論』580号,1998年
- 「明朝による服制の改定−『孝慈録』の編纂」『東洋学報』第81巻第1号,1999年
- 「羅旁ヤオ族の長期反乱と征服戦争」『アジア遊学』9号,1999年
- 「中国の近世譜」『歴史学研究』743号,2000年
- 「黒龍江省阿城市の家族調査記録」平成10-12年度科研費基盤研究(B)(2)研究成果報告書『現代化のなかの中国東北部の変
動過程』,代表・丹野正,2001年)
- 「中国における宗族の伝統」、
吉原和男・鈴木正崇・末成道男編『<血縁>の再構築─東アジアにおける父系出自と同姓結合』、2000年11月
- 魏校の淫祠破壊令─広東における民間信仰と儒教」、『東方宗教』第99号、2002年5月
- 「中国近世の地域社会に関する覚書」『歴史科学』170、2002年
- 「中国近世の宗族に関する素描」『中国史研究』23(韓国)、2003年
- 「霍韜による宗法システムの構築―商業化・都市化・儒教化の潮流と宗族―」『都市文化研究』3、2003年
- 「商業化・都市化・儒教化的潮流和家的上昇―以南海県深村堡的霍氏為例―」『中国的現代性与城市知識分子』上海古籍出版社、
2004年
- 「中国近代的都市化和宗族」『中日古代城市研究』、中国社会科学出版社、2004年
- 「魏校搗毀淫祠令―広東民間信仰与儒教」『国家、地方、民衆的互動与社会変遷』、商務印書館、2004年
- 「明末広州的宗族―従顔俊彦『盟水斎 存牘』看実像― 」『中国社会歴史評論』第6巻、2006年
- 「中国的系譜与伝説ー以珠ji〔王+幾〕巷伝説為線索ー」『伝統中国研究中心集刊』第2輯、上海人民出版社、2006年
- 「明代広東漢化和礼教的推及」『礼学和中国伝統文化-慶祝沈文倬先生九十華誕国際学術研討会論文集』中華書局、2006年
- 「霍韜と珠き〔王+幾〕巷伝説」大阪市立大学大学院文学研究科COE/重点研究/科研費共催シンポジウム報告書『文化資源として
の宗族―中国の系譜と伝説』、2007年
- 都市文化の伝統とグローバリズム、『<大阪市立大学文学研究科叢書5>都市文化理論の構築に向けて』清文堂、2007年
- 中国近世の都市と礼の威力、『年報都市史研究15<分節構造と社会的結合>』山川出版社、2007年
- 「明朝の対外政策と両広社会」大阪市立大学東洋史論叢 別冊特集号』2009年1月
明清史への誘い
中国社会は16世紀を分岐点として大きく変化したといわれます。その変化は,国家の各
種政策,経済の仕組み,社会結合のあり方,漢族と非漢族との関係,宗教関係など多方面に及んでいますが,現在なお未解明な問題が多く残されています。豊富
な史料をもとに,独創的な研究を生み出してみませんか。
現在の中国で「伝統」とみなされる要素の多くは,明清時代に生み出され,社会に定着し
ています。明清時代を起点として,近現代に至るまでの間にどのような歴史的変化が生じたのかを考察することにより,中国社会の独自の歴史的特質を理解する
ことができます。