学部・大学院

東洋史学専修

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 東洋史学専修は、創設当初、北アジア史の鴛淵一、中国農業史の天野元之助、明清史の中山八郎、中国古代史の佐藤武敏を擁して開始されました。鴛淵一退任後は、教員3名の体制となり、以後、天野元之助の後任に明清社会経済史の重田徳、重田病没の後は中国水利史の森田明、中山八郎の後任に朝鮮高麗李朝史の北村秀人が加わり、その後中国六朝史の中村圭爾が加わって4名の体制となりました。佐藤武敏退任の後はアジア史に視野を広げるべく、トルコ史の新井政美を迎え、新井政美転出の後に東南アジア史の森田明の後には中国近代史の飯島渉を経て、中国近世史(宋元)の平田茂樹が加わりました。2000年3月を以て北村秀人が退任し、3名の体制に再び戻りましたが、2001年4月からは、中国近世近代史(明清~民国)の井上徹が赴任いたしました。2009年4月にはインド経済史の野村親義が加わり、翌年3月に中村圭爾が退任し、2012年4月にはオスマン帝国史の上野雅由樹が加わりました。この間、特筆すべきは、佐藤武敏、天野元之助が学士院賞を受賞したことです。このことは、東洋史学専修の発展に大きく寄与するものであったといえましょう。

現在のスタッフの研究内容は次の通りです。

  • 平田茂樹教授:中国近世史。科挙官僚制を中心とする政治構造の歴史を主に扱う。
  • 井上徹教授:中国の明清時代及び近代を中心とする社会史。
  • 野村親義准教授:労務管理制度などの企業組織や証券取引所などの生産要素取引制度の発展に焦点を当てながら、近現代インド経済史の再構築を試みている。
  • 学部担当として上野雅由樹講師が,キリスト教徒アルメニア人の事例から,オスマン帝国下の社会と政治について研究している。

以上のスタッフを抱える東洋史学専修では、古代から近代に至る中国及び東南アジア・西アジア・南アジアの歴史を広くカバーするとともに、都市、海域世界に関わる独自の観点を打ち出して、マクロな視点から人類社会の歴史構造に迫ろうとしています。研究を進めるに際しては、中国の古代出土史料、正史・実録・会要・文集・地方志・族譜・裁判資料・現地調査資料(民国期)を含む編纂史資料、現地調査による王統系譜・口述史料、経済・人口統計史料などを用いて、分析を行っています。インド史においては、政府刊行物に加え、理事会議事録、会計帳簿、主要理事の私文書などインドの民間企業公文書館が保有する一次史料や、インド国立公文書館や各州政府公文書館が保有する一次史料などを用いて、分析を行っています。オスマン史では、中央政府の行政文書や歴史的刊行物、ヨーロッパ諸国の外交文書などを用いて研究しています。
現在、大学院に在籍しているのは、前期博士課程7名、後期博士課程5名です。研究内容は、宋代社会史、宋元の地域社会史、明清社会文化史、満洲史、古代インド史、近世・近代オスマントルコ史、東南アジア近代史など多様です。また、専修の教育研究課程で学んだ院生は修了後、大学や高校の教員、公務員として活躍しており、一般企業でその才能を開花させた者もおります。

『大阪市立大学東洋史論叢』第14号(2005年3月)
『大阪市立大学東洋史論叢』別冊特集号(2005年3月)
『大阪市立大学東洋史論叢』第15号(2006年11月)
『大阪市立大学東洋史論叢』別冊特集号「文献資料学の新たな可能性1」(2006年5月)
『大阪市立大学東洋史論叢』別冊特集号「文献資料学の新たな可能性2」(2007年6月)
『大阪市立大学東洋史論叢』別冊特集号「文献資料学の新たな可能性3」(2007年12月)
『大阪市立大学東洋史論叢』第16号(2008年12月)
『大阪市立大学東洋史論叢』別冊特集号「東アジア海域世界における交通・交易と国家の対外政策」(2009年1月)
『大阪市立大学東洋史論叢』第17号(2010年12月)

文学研究科COEプログラム「都市文化創造のための人文科学的研究」(2002年度―2006年度)に積極的に関与し、このプログラムの修了後も、都市文化研究センター(文学研究科)を中心とする重点研究「アジア海域世界における都市の文化力に関する学際的研究」のプロジェクトに取り組んでいます。また、海外では、都市文化研究センターの海外拠点(サブセンター)・中国社会科学院歴史研究所との共同研究を維持するとともに、新たに中山大学歴史系・上海師範大学中国近代社会研究所と共同研究を発足させました。

スタッフ

平田茂樹 教授 中国近世史。科挙・官僚制を中心とする政治構造の歴史を主に扱う。
井上徹 教授 中国の明清時代及び近代を中心とする社会史。
野村親義 准教授 近現代インド経済史。20世紀前半の企業組織、生産要素取引制度の発展に特に焦点を当てている。