学部・大学院

世界史コース

ふが

http://yakitori.lit.osaka-cu.ac.jp/user/toyoshi/ (東洋史分野)
http://yakitori.lit.osaka-cu.ac.jp/user/seiyoshi/ (西洋史分野)

ある出来事が起きた年代を暗記するのが、歴史学ではありません。ある事件や現象、政治・経済・社会・文化の仕組みは、前段階のどのような状況のなかから生まれ、そのためにどのような本質をもち、つぎの段階にどのように影響するのか。これを、史料によって明らかにする学問が、歴史学です。全世界の過去の人間のいとなみを対象とします。

歴史学で学んだ知識は、実社会でも充分にいかされます。歴史学を学んだ者は、普通の人より長い時間幅でものごとを考えるようになります。その結果、短い時間幅で解決できない問題を解決し、長い時間幅のなかで判断して行動できるようになります。

「世界史コース」では、(A)東洋史、(B)西洋史の2つの分野のいずれかに重点をおいて学びます。それぞれ研究の状況、史料の性質・扱い方が違いますが、どの分野でも卒業論文の作成にむけて、しだいに程度を高めて勉強していけるように、授業科目を用意しています。

どこの大学でもそうですが、世界史のすべての分野を網羅する教員がそろっているわけではありません。しかし、「卒業論文」に必要な基本的指導はどの分野でもできますので、個々の興味・関心にしたがって、勉強を進めてください。ただ、どの分野でもテーマによっては史料がなかったり、特殊な言語の読解力の知識が必要だったりして、必ずしも興味・関心にしたがったテーマで「卒業論文」が書けるとは限りません。また、本学の大学院に進んでさらに研究を進めたい人は、それぞれの教員の専門分野に関連したテーマを選んで学習することをすすめます。各教員の専門については、「2 スタッフ」を参考にしてください。

つぎに、学年ごとにどのような専門科目を履修したらよいのかを説明します。まず、「人間文化基礎論Ⅰ・Ⅱ」を履修してください。歴史学の基本的な考え方、読み書き調べる基本的技法、将来の目標(「卒業論文」作成)など、4年間に必要な基礎的知識が身につけられます。ついで、「世界史基礎講読」で、研究論文や史料の初歩的な読み方の訓練を受けてください。「人間文化概論Ⅰ・Ⅱ」は、学問の基礎である哲学と歴史学の基本を学ぶことによって、広く人間や文化に関する捉え方をつかみます。本格的に歴史学を学ぶために必要ですので、1回生または2回生で履修してください。

2回生になると、「史学概論」で歴史学の特質を学ぶとともに、東洋史および西洋史の「基礎講読」および東洋史・西洋史・世界史の「講読」で研究論文や史料のより深い読解力を養い、「通論」でやや高度な講義を聴きます。

12回生のあいだは、本格的に専門教育科目を履修するための準備期間と位置づけてください。3回生になって2回生までに取得しておいた方がいい全学共通科目や専門必修科目を残していると、3回生以降に専門教育科目の履修に支障が出ることもあります。充分注意してください。

3回生では、いっそう専門的に「講読」の訓練を受けるとともに、「演習」によって歴史学の基礎的方法をテーマの立て方、調べ方などについて会得します。「特講」は、高度で独自の研究内容の講義です。自由選択科目ですが、必ず履修してください。また、この時期に少し専門と離れた分野の「通論」を履修すると、視野を広げるのに役立ちます。

4回生は、「卒業論文」の作成が中心で、各自が興味・関心にしたがって、専門分野が関連する教員に「卒業論文演習」を受け、「卒業論文」に取り組みます。「通論」や「特講」を聴講すると、論文作成のためのヒントがえられるかもしれません。初心に帰るために、「史学概論」や「人間文化概論」を再度聴講するのもいいでしょう。

「世界史コース(東洋史・西洋史)」では、別途さらに詳しい「履修ガイド」を作成しています。ガイダンスのときに配布しますので、希望者は申し出てください。

以上のほかに、実習旅行・史跡見学会などに参加し、現地や実物について歴史学の方法を考えます。また、東洋史・西洋史それぞれに修士論文・卒業論文の中間発表を行う夏期合宿があります。これらの行事終了後に懇親会があるほか、卒業パーティーなど教員と学生が触れあう機会がありますので、積極的に利用してください。

スタッフ

平田茂樹 教授 中国近世史。科挙・官僚制を中心とする政治構造の歴史を主に扱う
井上徹 教授 中国の明清時代及び近代を中心とする社会史
大黒俊二 教授 中世・ルネサンス期のイタリアおよび地中海世界の社会史、経済史
北村昌史 教授 近現代ヨーロッパ、とくにドイツの社会史
野村親義 准教授  近現代インド経済史
草生久嗣 准教授 ビザンツ史、ヨーロッパ中世史、宗教問題史、異端学
上野雅由樹 講師 オスマン帝国史

コース決定にあたっての心構え

いろいろな地域、さまざまな時代・分野の歴史に興味をもってください。どの地域・時代・分野を中心に学ぶにしろ、歴史学を基本としていることを忘れないで、歴史学の方法論・基本的な知識、多様性をしっかり理解してください。そのために、是非とも1回生、2回生のあいだに読書する習慣を身につけてください。この読書量が、卒業時に大きな差となってあらわれます。
目的意識・問題意識がなければ、歴史学を学ぶことはできません。高校まで歴史を暗記科目として得意とし、大学で勉強する歴史学も同じようなものだと思っている人は、大きな勘違いをしている人です。高校までに身につけた基本的歴史知識は、大学でも充分いかされますが、自分で問題(テーマ)を設定し、解決するだけの考察・分析力を身につけなければ、「卒業論文」のテーマを決めることはできませんし、テーマに沿って考察・分析していくこともできません。コース決定までに、大学で勉強する歴史学の意味を充分に理解してください。そのために、歴史学の提供している専門科目の「人間文化基礎論」「人間文化概論」「史学講読」をしっかり学習してください。
つぎに、史料の読解のために、中国史などについて学びたい人は必ず漢文(中国古典語)を習得できるようにし、できれば中国語を履修してください。東南アジア史、南アジア史、西アジア史やアジア近現代史などを学びたい人は、まず英語の読解力を身につけてください。現地語や植民地宗主国の言語も必要になりますが、学部レベルでは初級程度でよいでしょう。ヨーロッパ史、南北アメリカ史、アフリカ史などの地域を学びたい人は、共通外国語としてヨーロッパの言語を2か国語(たいていは英語ともう1か国語)を習得してください。

卒業後の進出分野

一般企業、官公庁に就職する場合が多いですが、教員になったり、大学院に進学する人もいます。「世界史コース」で身につけた読解力、文章力、考察力、目的意識・問題意識を活用した企画力などをいかしてそれぞれ活躍しているほか、このような基本的能力・知識をもとに、その後社内研修などで実用技術を身につけて、コンピュータ関連の仕事やベンチャー企業で活躍する人もいます。

メッセージ

「講読」「演習」「卒業論文演習」では、教員から直接指導を受ける機会が増えます。そのような少人数教育の利点をいかせるように、教員との関係を密にもってください。そのために、「世界史コース」、歴史学教室の行事に積極的に参加してください。まずは、例年5~6月に行われる「新歓ハイキング」(日帰り)に、参加してみてください。教室の「実態」がわかります。また、文学部棟2階220号室が歴史学学部指導室、213号室が西洋史学院生指導室、215号室が東洋史学院生指導室です。気軽に入って、学部学生・大学院生から「生の情報」を得てください。コース決定にあたって、きっと役立つことでしょう。