

16年度までの環境モノグラフ調査の成果を踏まえた上で、17年度は以下のようなサブ・プロジェクト(1)〜(4)に絞り込む。
■概要
(1)サウンドスケープ、路上文化(ジョクジャ、チェンマイ、バンコク)
(2)文化遺産とツーリズム(バンコク、チェンマイ、ジョクジャ)
(3)共生を基軸とした創造都市(バンコク、ジョクジャ)
(4)第4回アカデミック・フォーラムの開催と報告書(英文)の刊行(バンコク、ジョクジャ)
(1)は主として都市の路上をフィールドとする文化・環境の記録・調査である。路上文化のなかでもストリート・パフォーマンス等は、サウンドスケープの大きな構成要素であり、両者は重なり合うところが大きい。(2)はそれぞれ近郊に世界文化遺産をもつ都市であるが、文化遺産の範囲を、例えばパフォーミングアーツのようなものにまで拡大して捉え直し、それをツーリズムと結合させる方法論などを考察する。(3)は現代の創造都市の基盤には「共生」の思想が必須ではないかという観点から、事例としては、障害者のための都市デザインをアジア的な観点から捉えることを試みる。(4)は、これまでのフォーラムと同形式で行うが、都市文化の理論的な面を重視しながら、両地区のテーマに緊密な連関がより強く現れるよう配慮する。
■方法あるいは過程
(1):サウンドスケープについては、ジョクジャカルタ、チェンマイにおいて、1?2ヶ月のインテンシブな調査を行う。これまでの継続調査で、デジタル録音、騒音計等の機器によるデータ蓄積。路上文化についてはジョクジャカルタ、バンコクにおいて、デジタル・カメラによる風景の切り取りを行う。また、これらのデータは(2)の文化遺産研究用の資料ともなる。
(2):バンコク、チェンマイの寺院壁画の撮影のほか(2週間x2回)、各地のツーリズム政策と社会の研究を行う(1〜2ヶ月)。
(3):バンコクのアーツ・フォア・オール、ジョクジャカルタのヤックムなど、主要な障害者芸術のセンターにて、その実践的方法並びに思想的背景を調査する(1〜2ヶ月)。
(4):11〜12月に行う。